#音楽

ストレス社会な現代だから…ネットでハマったチルい曲でチルアウト（2024年2月現在）

私がはじめて自分用に持ったパソコンがVAIOのノートパソコンだったのですが、それの音楽アプリ（SonicStage）にデフォルトで入っていたデモ曲が非常に良くてPCを替える時はデモ版も一緒にCD-Rに焼いてプレーヤーで聴けるようにしていました。今になってあの感覚が今で言うところの「チル」だったのか…と再認識しております。

青春時代にチルられた曲

今もアプリによってはあるかもしれませんが、当時は音楽に合わせて謎の波形が出る謎エフェクトがあったのでアンビエント（環境音楽というジャンルらしい）系との相性が良かったです。

学生の頃にはネットよりは（そもそもガラケーの着うたとかの時代だったので）テレビで好きな音楽の情報を収集することが多かったと思いますが、特に印象に残りやすいのがやはりテレビコマーシャル。今でもよく覚えているのがMaroon5の「Sunday Morning」で、西島秀俊さんと宮沢りえさんが出演していたトヨタのヴィッツのコマーシャルで初めて聴いて感銘を受け、アルバム「Songs About Jane」（2002年）も買いました。なぜか同モデルのトミカも買いました。それくらいその世界観が当時は好きでした。

もはやチルよりエモなのですが、着うた時代はLISMOのCM（au by KDDI のアレ）が妙に記憶に残っていて、特にGalileo Galilei『ハマナスの花』はコマーシャル自体の演出も曲も全部がかなりドンズバでした。PCM音源16和音対応の着メロを謎のサイトからDLしまくっていた世代ではありますがエモいものはエモい。

押さえておきたいチルい曲３選

もともと有名な曲かつジャンルですが最近TikTokでよく聴くようになったチル曲がこちら。特に90年代頃の遺物を懐かしむようなノスタルジックな動画に使用されていることが多いです。Windows95の頃の256色的なグラフィックの世界観はかなり多用されているように感じます（＝グラの粗さにまた味がある）。

Robert Miles - Children

scizzie - aquatic ambience

David Wise

貴重なインタビュー動画

権利関係がイギリスのゲーム制作会社であるレア社にあるため??か公式やサブスクにないので音源リンクのシェアができないのですが、ぶっちゃけ検索すればいくらでもでてきます。SFCを持っていなかったのでGB版のスーパードンキーコングを買ってもらってプレイしていたのですが2の「ハニーアドベンチャー」のステージのBGMが好きで安置でディディーとディクシーを放置したまま延々と音楽だけ聴いていたこともあります。スーファミであのグラフィックとミュージックは当時は衝撃的でした。GBの少ないビット数での曲調も非常に良くて、疲れてきた後半はGBが音楽プレーヤーみたいな扱いになっていました。サントラは今ではかなりプレ値になっているとかなんとか。

15年くらい前からニコニコ動画やYouTubeにはドンキーコングの耐久BGMがあって、著作権的なことはあれですが非常にお世話になりました。動画での指摘の通り64のディディーコングレーシングも神なのでプレイできる環境があったら是非やってみてください。

・AIの有害な影響からの人間のアーティストを守ること

ここに挙げている曲は該当しないかと思いますが、ユニバーサルミュージックグループ（UMG）がTikTokとの契約を更新しなかったので、アプリ内で一部の曲が削除されています。Adoなども普通にプロモーションでTikTokを活用していましたが、今現在では「この楽曲はご利用になれません。」ということでアプリ内での楽曲使用ができなくなっているようです。ちょっと残念。

fox capture plan「不可思議のカルテ」

TVアニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』（2018年）のED曲で、劇場版の主題歌でもあった「不可思議のカルテ」も絶賛ヘビロテ中です。青春ブタ野郎シリーズに関しては、秋葉原の野郎ラーメン（https://www.yaroramen.jp/）の看板になっていたり、聖地巡礼系で鉄道会社とコラボしていたりというのはなんとなく知ってはいたのですが、最近TikTokで使用されているのを聴いてドンピシャにハマりました。

アレンジもたくさんあって、アニメで流れているのは「不可思議のカルテ movie ver.」で歌っているのが、桜島麻衣(CV:瀬戸麻沙美)、古賀朋絵(CV:東山奈央)、 双葉理央(CV:種﨑敦美)、豊浜のどか(CV:内田真礼)、 梓川かえで(CV:久保ユリカ)、牧之原翔子(CV:水瀬いのり)のヒロインたちですが、よりジャズっぽいアレンジの以下２曲も激推しです。前者はエモくて後者はチルいです。

Ginger Root - "Loretta"

こちらもTikTokでおすすめにあがってきて聴くようになった曲。最初は日本の方なのかなーと思いながら視聴していたのですが、アジア系のアメリカの方でした。MVに登場する昭和～平成の頃のシティポップを彷彿とさせる出で立ちの歌手の方はカリフォルニア出身のキャメロン・ルーさん。MVの比率が4：3なのも凝っていて一瞬本当に昭和後期～平成初期のものかと騙されかけました。ボーカル、ギターソロ、サクソフォンの流れと軽快なテンポが耳心地が良くてチルチルいです。

往年のサミュエル・ホイ（許冠傑）味も感じますがよくよく考えると80年代前後くらいは世界的にこんな感じだったような気がしないでもない。もはやチル領域でもありませんがマイケル・ホイ、リッキー・ホイ、サミュエル・ホイのホイ三兄弟による映画『Mr.Boo!』シリーズはおもしろいのでおすすめです。日本では1979年公開の『Mr.Boo!ミスター・ブー』（原題：半斤八两）が１作目で、サミュエル・ホイが歌う主題歌「半斤八兩」と劇中歌「浪子心聲」は名曲なので何かで検索して聴いてみてください。広東語です。

濱田金吾「街のドルフィン」

猫ミームが覇権を制するよりもっと前に海外で万バズというかミリオンバズしていたのがアザラシの赤ちゃんミーム。おそらくいちばん有名なのが「vibin’」というショート動画で、濱田金吾「街のドルフィン」をサンプリングしたEngelwoodの"Crystal Dolphin"に合わせてアザラシの赤ちゃんが踊り狂うという絶妙に雑な編集と軽快な曲調が癖になる中毒系電波型??動画です。

FlamingosisやVanillaなどのプロデューサー、そして日本のファンクやソウルから影響を受けたUSウィスコンシン州マディソンのビート・メイカー、Engelwoodの新作がLPリリース!'21年リリースのアルバム『Yacht World』に収録されている"Crystal Dolphin"では濱田金吾の「街のドルフィン」をサンプリングし話題となりました（後略）

猫ミームのチピチピチャパチャパ（Christell - Dubidubidu）やハッピーハッピーハッピー（My Happy Song | featuring Noodle & Pals）の元祖系だと私は勝手に思っております。

Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」

もうだいぶチルとは関係ない気もしますが最近の曲でめちゃくちゃ中毒性が高いのがCreepy Nuts「Bling‐Bang‐Bang‐Born」です。やはり初めて聴いたのはTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』第2期OP曲でのダンスがTikTokでバズっているのを観たのが最初だったので真のヒップホップファンには少々申し訳がない気もしますが便乗しました。THE FIRST TAKE（https://www.thefirsttake.jp/）の「梅田サイファー -トラボルタカスタム ft. 鋼田テフロン」でのR-指定もすごかったですが、この曲もとても簡単に真似できるものではありません。

色んな人がBling-Bang-Bang-Bornをカバーしてくれて嬉しい！しかしRさん本人の生歌唱が人間辞めてると思うくらい異次元の上手さなので早く観て欲しい。。。最初に観てもらえるのはどこになるんだろう〜！

— DJ 松永（Creepy Nuts） (@djmatsunaga) February 9, 2024

作曲を担当しているDJ松永もネット上でバズり倒していることに加えて、R-指定の技術はえぐいと絶賛しています。

アンビエントやシティポップなどなどはロックとはまた異なる高揚感があって今の春先のような、真冬の超疲労とほんのちょっとのやる気が混在している季節には特に好きです。

あとは少々ニッチかもしれませんが、東京ディズニーランドのトゥモローランドエリアで延々と流れているBGMもレトロ感があって好きです。これからスペースマウンテンとその周辺もリニューアル期間に入りますが「過去から想像した未来」としてのトゥモローランドも大好きだったので、2020年代の令和の現代から見たレトロフューチャー（スチームパンクやサイバーパンク）みたいなジャンルも是非に文化として継続していってほしいです。

あんまり逸れるとチル（#chill）よりはドリームコア（#dreamcore）側にもなってしまいそうなので、ここら辺は各々のTPOと感受性の方向でうまい具合に浸ってほしいと思われます。チルやノスタルジーはややもすると対象者の無意識で無自覚なバックボーンや人間の深淵に触れてしまい精神攻撃を受けてしまう可能性もあるので注意しましょう。かなり大袈裟かもしれませんがネット上のミームには意外とそういった危険性もあるのは事実です。

＊　＊　＊

私は高校生の頃、深夜２時に精神的ブラクラ（ブラウザクラッシャー）に荒らされたサイトを踏んでしまいトラウマになりかけたことがありますが、友達にURLを送りつけて道連れにしたため事なきを得ました。しかしこれは最低最悪な行為かつウイルス感染したら本当に洒落にならないので絶対に真似しないでください。

深淵をのぞく時、
深淵もまたこちらをのぞいているのだ

参考引用：
BRUTUS.jp > ジンジャー・ルートの曲と映像作りの秘密。極私的シティポップのベストテンも大発表！（https://brutus.jp/ginger_root/）2024.2.29
Weblio英和辞典・和英辞典　Weblio 辞書 > 英和辞典・和英辞典 > 英語表現辞典 > vibingの意味・解説（https://ejje.weblio.jp/content/vibing）2024.2.29
タワーレコードオンライン > Soul/Club/Rap > LPレコード > Engelwood > Nautical Nonsense＜限定盤/Blue Vinyl＞（https://tower.jp/item/5569745/Nautical-Nonsense%EF%BC%9C%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%9B%A4-Blue-Vinyl%EF%BC%9E）2024.2.29

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