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【バキ童神回】自称スピッツ上級者をも悩ませるコミックLOとスピッツの歌詞の見分け方講座

2023年7月30日 

注)一部コンテンツは18歳未満は閲覧できません

まず読んでいただくにあたって、ご説明することがやまほどある気がいたしますが…そもそもここに何かのご縁で辿り着いたということは何もかもご存知だと思われます。

スピッツに関してはザ説明不要ですね。最近では、劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(2023年)の主題歌を担当したことでも話題を集めています。

まず「バキ童」さんですが、数多のSNSを頻繁に使用しているひとならいちどは目にしたことがあるはずの芸人さんです。AbemaTVの街頭インタビュー(日本社会学の研究で30代以上の性交渉の未経験者が10%を超えているという結果についての意見)でのやり取りがバズり「バキバキ童貞」のひととして一躍ネットの"フリー素材"となりました。取材の際の紹介は「異性間性交渉 未経験 29歳 男性」と、さすがAbemaは容赦ないです。

お名前はもちろんバキ童さんではなく、お笑いコンビ「春とヒコーキ」のぐんぴぃさんです。相方の土岡さんは既に童貞を卒業されていて、ぐんぴぃさんと一緒に所属していた青山学院大学の落語研究会では会長と関東落研連合の総長、4年生の時には全国大会で準優勝という華々しい経歴をお持ちですが卒業後はニートを極めるという、ネットの隅を徘徊する者としては何かと親近感を抱きやすいお2人。芸能事務所は爆笑問題と太田光代社長でも有名なタイタンに所属されています。

これを皮切りにバキ童チャンネルが爆誕

そしていちばん説明し難いのが『コミックLO』ですが、ずばり成人向けの漫画雑誌です。ジャンルもいわゆるロリなのでギリギリです。にもかかわらず表紙が非常にエモいことで昔から有名で(私も20代の頃に表紙に惹かれて買いましたが中身との乖離に驚愕したのは忘れません)内容は知らないけれど表紙がおしゃれな雑誌があるのは知っているというひとが何気に多かったりするため、何かと異彩を放つ伝統的なロリエロ漫画雑誌です。

今年度分の既刊の表紙ポエムがこちら。

2023年4月号(2/21発売
うれしいことも、かなしいことも、
すべてが変わる春だから。
今はあなたと、ここにいさせて。
2023年5月号(3/20発売
むかし、やべえ。
2023年6月号(4/21発売
結局。私は。
生きていることが
好きなのだろう。
2023年7月号(5/19発売
時代の変わり目にあってさえも
「ここには良い風が吹いているのね。」
そう言える人に、僕は惚れます。
2023年8月号(6/21発売
だけど。それでも。私は続く!

ぱっと読んでいただいただけでもわかる通り、全然えっちな雑誌っぽくないんですね。頑張って不健全な方向に深読みしようとしても、純朴で青春な恋愛模様に悩む姿だったり、思春期特有の人生観を自問自答する感じが非常に詩的です。

私の人生のなかで脳内にスピッツとコミックLOは確かに記憶や知識として並行して存在していたはずなのですが、その線と線が交わることはありませんでした。そのため、まさかこんな着眼点を突き付けられる時がくるとは思いもしませんでした。

かつて、ボーカルかつほぼ全ての作詞作曲を手掛けている草野マサムネ氏(作詞作曲での名義は草野正宗)は音楽雑誌『ロッキング・オン・ジャパン』(94年5月号)で「(前略)だから、すごく単純に、俺が歌を作る時のテーマって”セックスと死”なんだと思うんですよ。(後略)」と語っていたことがあり、ファンの間ではスピッツの曲は全てエロスの暗喩なんだ…といった憶測が流れたような流れていないような。思春期にスピッツの世界観に憧れた私にはかなりドンピシャの解釈でしたが、今現在はそこまで露骨な解釈は主流ではないようです。

そもそも単にえっちな曲を作りたいというのではなく、セックス≒生、そして死といった具合に人間にとって未知なる対象に対して歌っているというようにインタビューでは読み取れるので、安易に短絡的なエロチシズムに走りがちな私としては、そこはきちっと線引きしておいた方が良い気がしました。

以下で、バキ童チャンネル【ぐんぴぃ】(https://www.youtube.com/@bakibakiDT)動画内でのコミックLOの表紙ポエムかと思いきや実はスピッツの歌詞だった曲の詳細を私なりにちょっと噛み砕いてご紹介させていただきます。

全てはココから始まった

両手でしっかり君を抱きしめたい
ヒバリのこころ(1991年)

メジャーデビュー曲です。結成30周年記念ツアーライブの時には絶対的にセットリストに入っていました。ミュージックビデオからは90年代初頭の頃の雰囲気をバシバシに感じます。疾走感があってライブでも盛り上がる歌です。

無邪気なままの熱で
スカーレット(1997年)

ドラマの主題歌だったことやベストアルバムにも入っている代表曲であるためか私も小さい頃からよく知っている曲。動画内では「無邪気な熱のままに」と言っていますが、多分上記の間違い??かもしれません。

魔法のコトバ 二人だけにはわかる
魔法のコトバ(2006年)

映画『ハチミツとクローバー』(2006年)の主題歌でも有名。最近ではフジテレビ系ドラマ『silent』(2022年)で登場したことで更に若い世代にも浸透したようです。

小田急電鉄のロケ協力により当ドラマの聖地ともなった世田谷代田駅周辺の商業施設ではニューアルバムの発売に合わせてスピッツとのコラボイベントも開催されました。

スピッツはミカン使いがち

これは激しく同意すぎて爆笑でした。実際『ミカンズのテーマ』(三日月ロック/2002年)という、ミカーンズミカーンズとしつこいくらいに(←すいません)歌っている曲もあるのでLOでミカンを使われてしまったらガチでわかりません。

小さな声で大きな嘘ついた
死にもの狂いのカゲロウを見ていた

これはインディーズの頃の曲でアルバム収録がなかったのですが、アルバム『花鳥風月』(1999年)が『花鳥風月+』(2021年)として再版される際に収録されました。まだ歌い方などがザ・ブルーハーツと似ている頃で、今のスピッツの印象とは少し違いますが世界観は既に確立されている気がします。

ゆがんだ天国の外にいて
五千光年の夢(1991年)

デビューアルバムの曲…のため何かとブッ飛んでいて私はとても好きな曲です。他の記事でも書いたように思いますが、草野さんの声色とさわやかな演奏が合わさった結果がただ気怠い感じに変態なことを歌っているという違和感がたまらないわけです。

こっそりみんな聞いちゃったよ
本当はさかさまだってさ

あわ(1991年)

こちらも初期の頃の曲。一時期ヘビロテして聴いていました。サビに入った時の草野さんの歌声は妙に色気があります。でででっでっかいお尻が大好きだ♪という歌詞もあり、おしり好きにはつい口ずさみたくなるフレーズも満載の可愛らしくも直球気味の変態曲。

初めて本気でカワイイ蜂に刺された
稲穂(2004年)

歌っているとすごく気分が良いメロディアスでさわやかな曲。この曲が入っているアルバム『色色衣』は私が映画『プラトニックセックス』(2001年)の主題歌「夢追い虫」も入っておりセトリが良いので全体通して聴くのをおすすめします。プロデュースが石田小吉氏から亀田誠治氏に代わる頃の曲です。ロビンソンやチェリーなどの90年代は主に笹路正徳氏。

「さよなら」ってやだね 終わらなきゃいいのに
コメット(2016年)

これもヘビロテ曲。フジテレビ系ドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』(2016年)の主題歌でした。LO表紙ポエムもそういった節がありますが、狙っているようで全く狙っていない素直に切ない思いに溢れている歌。「ありがとう」って言うから…で曲が終わっていくのはずるいです。

BLEACHも参戦&LO表紙ポエム曲が誕生

バスの揺れ方で人生の意味が解った日曜日
運命の人(1998年)

先述のスカーレットと同様にいつの間にかよく覚えていたスピッツの代表曲のひとつ。高校生の時に今はなきレコード店で買ったDVDでストーリー性が全くわからないMVを何度も観ながら深夜に勉強していました。そういう意味でも私にとってはエモい思い出の曲。

きれいな音は春の速度で僕に届く
コミックLO(2013年5月号)

私が唯一騙されかけた…というかほぼ騙されたLOポエム。多分スピッツだと思うけれど全曲確かに聴いている私だが断片的に忘れているのだろうと決め付けたところ、普通にLOだったというスピッツファンとして悔しい限り。誠に遺憾です。

意地っ張りシャイな女の子僕をにらみつける
ハチミツ(1995年)

草野さんがライブで間違えやすい曲。素敵な恋人ハチミツ溶かしてゆく~♪というワードセンスが既にかなり狙った感じにエロい気もしますが、全体的にポップでコケティッシュな非常に可愛らしい曲です。

あれからハートが帰らない
飛び出たハートが帰らない

ハートが帰らない(2000年)

私がいちばん推しているアルバムといっても過言ではないアルバム『ハヤブサ』(2000年)に収録されているオリジナル曲です。もはやLOとは関係ありませんが、スピッツのライブに行くならこのアルバムの曲は絶対に覚えていくと後半からフィナーレへの盛り上がりと一体感に包まれること間違いありません。

ナゾめく廃墟のラクガキが
素朴な王国になりました

ラクガキ王国(2007年)

カップリングとカバーが中心に収録されている『おるたな』(2012年)というアルバムに入ったオリジナル曲。正直なところ私もそんなに聴き込んではいないため、確信は持てないというか即座に口ずさむことはできませんでした。悔しいです。

もちろん善悪の判断が付く良識のある方々のたしなみだと思っておりますが、コミックLOの内容についてはあくまで架空で事実とは著しく反するものです。全ての作品を私自身が精査しているわけではありませんが「現実には」犯罪行為に限りなく等しいと思われます。仮にフィクションと倫理を混同して正当化する場合、私は断じて許さない立場にあることはご理解くださいませ。

先の草野マサムネ氏のインタビューの言葉を借りると(指摘している内容についてはもちろん異なります)以下の表現がしっくりくるのとどこか美しい。

―やっぱり日常の中で抑圧されてるものを感じ取りつつの、それを白日のもとに晒したい願望とでもいうんでしょうか?
「そうですね。でも、やっぱりそういうのって想像にとどめておくのが無難というか。すごくスポーティーでボーイッシュな女の子だとか素朴な文学少女なんかでも夜は淫乱だったりすることもあるわけじゃないですか(笑)。でも、やっぱりそれは想像の中だけっていうか、それを歌にして」

抑圧されている物事に対して強烈な魅力を感じることは日常の中でもよくあると思います。特に小さいこどもは「ダメ」と言いながらも狂喜乱舞してやりたがったり、制止しようとすると余計に欲したりという塩梅です。しかしながら自身の関わり方が小さいコミュニティから社会に拡大していった場合は「想像にとどめておくのが無難」ですね。

想像の中でだけ許されるエロスという禁断の世界を詠っている点ではスピッツとLOは非常に親和性が高いのかもしれません。

"セックスと死"とエロス(健全)

参考引用:
茜新社 TOP > 商品(アダルト) > 雑誌 > COMIC LO(http://www.akaneshinsha.co.jp/category/item/itemgenre/itemad/magazine-ad/comic-lo/)2023.7.30
渋谷陽一発行『スピッツ』株式会社ロッキング・オン, 1998, 88-89p

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