【神回】劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』―灰原哀とスピッツと八丈島の美しいコラボ
観たい映画が多すぎて嬉しい悲鳴をあげている筆者ですが、これは映画館で観ねばならぬと思い終映ギリギリに観に行きました。結論から述べると映画館に観に行って本当に良かったです!!
既にBlu-ray&DVD版の発売日も決定しましたがネタバレ回避気味に述べると、灰原がとあることをした後にとある台詞を言って実写のエンドロールに入るのですが、そこで涙腺崩壊しました(加齢に伴い確実に涙脆くなっております)。灰原の実年齢は蘭と同じくらいのはずなのですが、健気というか何というか…でも私は灰原が登場する前からコナンを観てしまっているので"コ哀"ではなく蘭に早く幸せになって欲しいです。
友達が公開して割とすぐに観に行っていたのですが、スピッツの主題歌を絶賛していたのでもちろん話の本筋も含めて鑑賞前の期待大でした。実際に映画館の音響で聴けたのは非常に良い経験。
哀ちゃんが優しくて健気、そして可愛い
公開前の時点で蘭を差し置いて哀ちゃんの可愛さが爆発しているであろう雰囲気はびしばしに感じられましたが、哀ちゃんファンにはおそらく超神回だったのではないかと思っております。いつも冷静な哀ちゃんがジンの気配に恐怖するシーンは守ってあげたくなります。ジンニキとしてネットのおもちゃにされがちですが、彼は哀ちゃんの姉である宮野明美を殺害した張本人。基本的に無能と称されてしまうジンニキですが彼女にとって脅威でないはずがありません。
勢い余って先に書いてしまいましたが…スピッツの主題歌に入る直前に哀ちゃんがとある台詞を言うのですが、そこに至るまでの経緯に動揺しつつも「なんて健気なんだ…」と感極まってしまいました。
いつにも増して蘭ねえちゃんが強すぎる
哀ちゃんが連れ去られた際、コナンくんが部屋を出ていくのを察知した蘭ねえちゃんがまさかの2階からダイブ…からの仮にも黒の組織(ピンガ)の首に痣を残す程の蹴りを入れるという超好戦的かつ高校生の空手を超越した戦闘力にギャグ感はありましたが、ある種の恋敵に対して全く捻じ曲がった感情のない蘭ちゃんも健気です。
今回は哀ちゃんの恋心がなかなかはっきりと滲み出てしまっていたので、黒ずくめの組織に狙われているというわけでもない蘭と比べると(新一が飲まされた薬の開発者とはいえ)不憫に見えてしまう立ち位置の哀ちゃん。ただこれは昔からずっと勝手に言っていますが、哀ちゃんが登場する前から蘭を知っている身としては蘭も相当我慢していると思うんですよ(熱弁)。なぜなら初登場時は蘭より年下だったはずなのに、今では蘭の年齢をばんずばんずに超えていますので「いつまで待たせるの⁉」と現実的な目線にならざるを得ません。作品内の時間経過は基本バグっているので蘭はいつまでも高校生ですが、謎の感情移入により見ているこちらが気が気でない状態にそろそろ突入しております。
黒ずくめの組織をおさらい
新一に対して殺害目的で謎の薬(APTX4869)を飲ませた張本人であるジンはもちろん、ジンを兄貴と慕うウォッカは私自身がコナンくんと同じくらいの年齢の頃から知っていますが、あれからほにゃらら年。黒の組織も複雑化しすぎて正直きちんとはわかっていません。今回も映画を観ながら「あれ…キュラソーは前の映画で死んで…これは誰だっけ」みたいな状態になることもしばしば。私の同年代の友人らも小学生の頃から観ているコンテンツとしてある程度追っているようですが特に劇場版の感想になると「よくわかんないけど面白かったね!!」です。私としては13機関が入ってからよくわからなくなったキングダムハーツみたいな感じです。
以下では「黒鉄の魚影」を中心に私の記憶になんとか貼り付いている構成員たちを改めて整理します。英語の先生あたりから補完できなくなってしまったので、コナン通の方からしたら知らなさすぎで申し訳ありませんが今振り返らないと今後が心配です。コナンが作中で度々「蒸留酒」がカギであることを強調しているので、お酒に詳しくないのでこちらも改めてお勉強。コナンくんは頭脳は大人とはいえ高校生なのに知識レベルが半端ないですね。
上述の通りコードネームは全て蒸留酒の名前から取っているようですが、焼酎の名前は今のところないようです。お酒に関する説明はコトバンク(https://kotobank.jp/)で調べました。
上層幹部たち
ジン(CV:堀之紀)
みんなのジンニキ。敵はもちろん見方であろうが気に入らないとすぐ殺そうとする短気さが結果的に多くの失態を招いているようにも見えるが組織内での座は安泰な模様。すぐに脳内シェリーを裸にしてしまうむっつりスケベさん。
コナン(工藤新一)に開発中の薬を飲ませた張本人。黒ずくめの組織の一員で、ボス(あの方)とも直接連絡を取りあう幹部格の人物。性格は極めて冷酷で、鋭い観察力と洞察力をもち、組織の障害となりうる人物を容赦なく排除する。愛車は、ポルシェ356A。
ジン【gin】
ライ麦、とうもろこし、大麦麦芽などを原料としたアルコールにジュニパーベリー(西洋ねずの実)の香りをつけた無色透明の蒸留酒。カクテルにも用いる。アルコール度数は37~48度程度。
ウォッカ(CV:立木文彦)
あにきぃを慕う恰幅の良いひと。ジンとは一緒に遊園地でジェットコースターに乗った仲。
黒ずくめの組織の中で、実働部隊として主に潜入捜査を担当。ジンの部下で、行動をともにしている。組織の恐ろしさを、身をもって知っている1人で、その忠誠心は不動。必要なときには、徹底的な冷酷さを見せる。
ウオッカ【vodka(ロシア)】
ロシアの代表的な蒸留酒。大麦、小麦、ライ麦、とうもろこし、じゃがいもなどの穀物を麦芽で糖化し、これを発酵させたものを連続式蒸留機で蒸留し、白樺の炭などで濾過(ろか)してつくる。アルコール度数は40~60度。無色透明で、雑味が少ない。
ベルモット(CV:小山茉美)
敵か味方かわからない謎の女。口癖はシルバーブレット。今作でも伏線を張り巡らせ視聴者をも翻弄する。
黒ずくめの組織のボスに特別に可愛がられている直属の部下。変装が得意で、シェリー捜索のため、様々な人物に変装してきた。コナンや灰原の正体を見抜くが、そのことをなぜか組織には秘密にしている。
ベルモット【vermouth(フランス)】
主にフランス、イタリアでつくられる、白ワインににがよもぎなどの薬草類で風味づけしたフレーバードワイン。かつてはフランス産は辛口、イタリア産は甘口が特徴であったが、現在では両国とも甘口・辛口の両方のタイプをつくっている。食前酒やカクテルの材料に用いる。アルコール度数は14~20度。
狙撃手たち
キャンティ(CV:井上喜久子)
目に蝶のタトゥーが入ったおかっぱ頭の狙撃手の女性。ターゲットが照準に入るとすぐ撃ちたがる。その正体は永遠の17歳。
組織の凄腕のスナイパーの1人。好戦的で短気な一面も見せる。ベルモットとは不仲である。
イタリア中部のトスカーナ州キャンティ地区に産する、サンジョベーゼ種のぶどうを用いた赤ワイン。イタリアを代表するワインの一つ。わらの苞(つと)で包んだフラスコ形のボトルが知られる。
コルン(CV:木下浩之)
寡黙な男性狙撃手。なんか怖い。
キャンティと同じく組織のスナイパー。無口で冷静。黙々と殺人を行う冷酷な一面も見せる。キャンティ同様、ベルモットを嫌っている。
潜入捜査官
バーボン/降谷零/安室透(CV:古谷徹)
警視庁公安部からのスパイ。煉獄さんには勝てなかったが安室を100億の男にするべく「安室の女」が日本中に発生、社会現象まで巻き起こしたみんなの恋人。トリプルフェイスで国の恋人を貫くが、個人的には喫茶ポアロで一緒に働く梓さんとの関係性が好きです。
探偵の毛利小五郎に弟子入りし、事務所下にある喫茶ポアロのアルバイト店員だが、実はトリプルフェイスの素顔をもつ。黒ずくめの組織で〝バーボン”と名乗り、情報収集を得意とするが、真の正体は、〝降谷零”という公安警察の「ゼロ」
バーボンウイスキー【bourbon whiskey】
アメリカ中東部のケンタッキー州を主産地とするとうもろこしを原材料に用いたウイスキー。連邦アルコール法では、原料にとうもろこしを51%以上使用し、アルコール分80%以下で蒸留、内面を焼いたオーク材の新樽で熟成させたものと規定されている。2年以上熟成させることが一般的。
ライ/赤井秀一(CV:池田秀一)
所属は異なるが安室さんと同様に外部からのスパイとして潜入していた。狙撃が得意で今作でも潜水艦相手にヘリからライフルをぶっ放す。
現FBI捜査官で狙撃の名手。黒いニット帽を被り、煙草をくわえた姿がトレードマークでレフティ(左利き)。黒ずくめの組織に潜入捜査をし、コードネームは「ライ」来葉峠での一件で偽装死。正体を隠すため、沖矢昴に変装している。
ライウイスキー【rye whiskey】
アメリカ・カナダなどでつくられるライ麦を主原料としたウイスキー。◇アメリカでは連邦アルコール法で、原料にライ麦を51%以上使用し、アルコール度数40度以上80度以下で蒸留、内面を焼いたオーク材の新樽で熟成させたものと規定されている。
沖矢昴(CV:置鮎龍太郎)
今作でも初っ端からコナンくんのサポートをしていた。ベルモットにも負けない変装上手。
東都大学大学院工学部の大学院生で、工藤邸に居候している。常に襟の詰まった服を着て首元を隠している。愛車はスバル360。その正体は、来葉峠で偽装死した「赤井秀一」
キール/水無怜奈/本堂瑛海(CV:三石琴乃)
今作で活躍&暗躍したCIAからのスパイ。キール役の三石さんは月野うさぎやエヴァの葛城ミサトを始め最近では呪術廻戦の冥冥など、魅力的な女性の演じ分けが素敵です。
日売テレビの人気アナウンサーとして本当の姿を隠すが、黒ずくめの組織にも潜入している、CIA諜報員。
キール【Kir】
カクテルの一種。ワイングラスに白ワイン、クレーム・ド・カシスを注ぎステアする。ショートドリンク。1945年、フランスのブルゴーニュ地方、ディジョンの市長キャノン・フェリックス・キールが考案したレシピ。同市特産のブルゴーニュ・アリゴテという白ワインの宣伝のためのレセプションで食前酒としてふるまわれたのが始まり。
宮野一家
シェリー/宮野志保/灰原哀(CV:林原めぐみ)
今作のヒロイン。自死しようと自ら開発した薬を飲むが体が縮んでしまった。灰原となってからは阿笠博士を頼り信頼関係も厚い。
シェリー【sherry】
スペイン南部のアンダルシア地方にあるカディス県ヘレス・デ・ラ・フロンテラと周辺に産する酒精強化ワイン。発酵中にこの地に独特の酵母が繁殖して液面に被膜ができ、持ち味の芳香とこくが生じる。ブランデーの添加後は、「ソレラシステム」という独特の方法で樽熟成を行う。
宮野明美/広田雅美(CV:玉川砂記子)
故人。志保の姉。
宮野エレーナ(CV:鈴木弘子→林原めぐみ)
故人。旧姓は世良。志保と明美の母。降谷零の初恋の女性と言われる。
宮野厚司(CV:中村悠一)
故人。志保と明美の父。
劇場版で登場
キュラソー(CV: 天海祐希)
純黒の悪夢にて登場。自身の記憶をなくしている間に少年探偵団たちと心の交流を交わす根は優しき女性。
キュラソー【curaçao(フランス)】
スピリッツにオレンジ果皮の風味をつけたリキュール。オレンジ果皮を浸漬したり、果皮とともに蒸留したりして成分を浸出させるほか、香辛料なども用いてつくり出される芳香が特徴。やや苦みのある甘い酒で、食前酒・食後酒などにするほか、カクテルや菓子の材料として用いる。
ピンガ(CV:村瀬歩)
黒鉄の魚影にて登場。ジンニキとかなり仲が悪かったらしく最後は騙されて潜水艦と共に爆殺された。
ピンガ【pinga(ポルトガル)】
ブラジル産の蒸留酒。さとうきびのしぼり汁を発酵させ、その発酵液を蒸留してつくるもの。グラスにライムと砂糖を入れて木の棒で押し混ぜ、細かく砕いた氷とカシャーサを入れてつくる「カイピリーニャ」というカクテルにして飲むのが一般的。
最高幹部
ラム(CV:千葉繁)
組織のナンバー2らしい。私の中ではラムとしてより千葉繫さんとしての方が覚えやすい。鬼娘のラムさんではない。
ラム【rum】
キューバ、ジャマイカ、ドミニカ、プエルトリコなどの西インド諸島に産する蒸留酒。砂糖きびの搾汁を煮詰めて砂糖を分離したあとに残る副産物の糖蜜を発酵させ、蒸留、熟成させたもの。
あの方でボスで烏丸蓮耶さん
作中でも詳細に語られることはありませんが、私はもっとわかっていません。
※頭の整理ができたら多分追記します
新施設の爆発と「いっけー!」は様式美
劇場版名探偵コナンの名物といえば「爆発」です。爆発は春の季語です(TVアニメ『犯人の半沢さん』3話より)。新しくできた商業娯楽施設やハイテク施設が紹介されたらそれが終盤に爆発して消滅するのは絶対です。今回は八丈島にできたインターポールの監視システム。隠匿だけでなく膨大なコンピューターを冷却するのにも都合が良いというような理由で海中に造ったものの「どうぞ盛大に爆破させちゃってください」と言わんばかりの立地に観客も不穏な先行きを思い図らずにはいられないものです。
* * *
名探偵コナン黒鉄の魚影でもジョディ・スターリング役(ジョディ先生)として出演していた一城みゆ希さんが74歳の若さで亡くなりました。ディズニー作品ではジェシカ・ラビットやクラリスなど、特にジェシカの声は今でも東京ディズニーランドのトゥーンタウンにあるミッキーの家の留守番電話でも聞けるのではないかと思います。
最近こうした知らせが多くてとても悲しいです。ご冥福をお祈りいたします。
本作にて千夜の祖母役を演じていただいておりました一城みゆ希さんがご逝去されました。
— TVアニメ『ご注文はうさぎですか?』 (@usagi_anime) October 24, 2023
千夜の祖母役を演じて頂き、改めて深く御礼申し上げますとともに、心からご冥福をお祈り申し上げます。
参考引用:
読売テレビ 名探偵コナン TOP / キャラクター(https://www.ytv.co.jp/conan/character/category1.html)2023.10.31
コトバンク> 辞書一覧> 飲み物がわかる辞典(https://kotobank.jp/dictionary/drink/)2023.10.31
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