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Netflixオリジナル『イカゲーム』―韓流ドラマを観ないひとにこその作品

2021年10月13日 

自分は流行に乗るのが苦手なめんどくさい逆張り人間だと思っていたのに観ちゃいました。全世界で大ヒット中と話題のNetflixオリジナルシリーズ韓国ドラマ『イカゲーム(原題:오징어 게임/英題:Squid Game)』(2021年)です。

英語吹き替え版の予告編

オリジナル音声版の予告編

これまで『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック(Orange Is the New Black)』(2013年)、『フラーハウス(Fuller House)』(2016年)、『セックス・エデュケーション(Sex Education)』(2019年)、『全裸監督』(2019年)などなど多数、ネトフリはオリジナル作品にかなり気合を入れているので1話でも観てしまうと徹夜不可避。一部世代にはドンピシャ『フルハウス(Full House)』(1987年)の続編でもあるフラーハウスは1話完結型なので自分のペースで観られましたが、どうしてもストーリー性が高いものになると続きが気になること気になること。

新作の『イカゲーム』は作品の内容が内容なのでグロ表現は当たり前の如くありました。死体から闇取引用の臓器を摘出したり、転落した死体から脳みそが出ていたりとさすがにびっくり。日本の作品だと性的な描写が容赦ない??感覚ですが、さすが韓国??は暴力や流血の描写に遠慮がありません。一応えっちなシーンもありましたが邦画の本気を観た経験があると自負する私からすると「え、(ギリギリの部分が)見えてないよ」と思ってしまいました。さすがはHENTAIの国ニッポンです(←誇っています)

文化の相違点や共通項を学べちゃう作品

いちばんインパクトがあるのはやはり第1話で開始される第1ゲーム「だるまさんがころんだ」。巨大な女の子の人形が「ムクゲの花が咲きました(무궁화 꽃이 피었습니다)←Google先生翻訳いわく発音は"mugunghwa kkoch-i pieossseubnida"」と鬼の役をやりますが、鬼に動いているところを見られてしまった参加者に与えられるのは「死」のみです。全部で6つあるゲームで勝ち残ったひとには賞金として莫大なお金が支払われる約束になっています。

世界各国の"だるまさんがころんだ"

この"ゲーム"に招待されている参加者は人生のどん底崖っぷちに立たされた債務者や何かと訳アリの方々。自業自得のひともいれば騙されたり現代社会の理不尽な環境で生き抜いているひとなど命を張ってでも「お金」が必要な理由はひとそれぞれ。開口一番に出てしまった感想としては「カイジでは??」でした。キンキンに冷えてやがるあのカイジですネ。

2014年に福士蒼汰さん主演で映画化もされた漫画『神さまの言うとおり』ともめちゃくちゃ似てないか??と思いましたが、似ているのはこどもの遊び(ゲーム)に負けたら死ぬという設定だけ。PUBG(PlayerUnknown's Battlegrounds)の元ネタにもなったくらいなのでデスゲーム系は深作欣二監督の『バトル・ロワイアル』(2000年)が元祖だと勝手に思っておりますが、まだまだ可能性を秘めているというか物語として深みが出せる題材なんだなーと観入ってしまいました。だるまさんの次は日本でもお馴染みの型抜き、綱引き、ビー玉遊びと続くのですが正直ビー玉編は泣きかけました。


最近はAPEX等に押されがち感もありますがドン勝の始祖

日本で言う「おみそ、みそっかす(=あぶれてしまったひと)」は韓国では「カクテキ(大根のキムチ)」と呼ぶというのもひとつ賢くなりました。

今までの"韓流"のイメージを覆すキャスト陣

正直なところ「韓流ドラマ」「韓国映画」というとヨン様ブームを引き起こした『冬のソナタ』(2002年)を系譜としたような笑っちゃうくらいドタバタでドロドロな物語や、日本ではなかなか観ないぞというくらいのグロゴア表現が強い社会派映画などのイメージが強く、私個人の嗜好からはちょっと外れていたので積極的に観ることはありませんでした。

アジア映画では小さい頃から香港映画が好きで、『プロジェクトA』(1983年)でも知られるジャッキー・チェン(成龍)、サモ・ハン・キンポー(洪金寶)、ユン・ピョウ(元彪)の伝説の3人組と、『少林サッカー』(2001年)や『カンフーハッスル』(2004年)など監督としても役者としてもセンス抜群のチャウ・シンチー(周星馳)は神だと思っており逆に「(邦画はちょっと別としてアジアの映画で)香港映画を超えるものはない」と視野が狭くなっていたのかもしれません。『イカゲーム』は消音で予告編だけちらっと見た時にまず「(東アジア圏というのはわかりましたが)どこの国の作品かわからなかった」というのがあって、私が持つ韓国ドラマのイメージからはかなり遠いものがありました。

プレステのあれにしか見えない謎の覆面をかぶって参加者を威圧する監視者たち、妙に色彩感あふれたセット、緊張感のない効果音、デスゲーム作品となぜか非常に親和性の高いクラシック音楽やジャズ。良くも悪くもこのジャンルの定型をきちっと踏襲しているのですが、観始めるとヒューマンドラマに置き換わり引き込まれていってしまいました。セビョクとジヨンの済州島のくだりはほろろりときました。

ここでも痛感したのはネットフリックスで役者デビューを飾る俳優さんのクオリティが完成されすぎているのがすごい。特に下記3作品の女優さんは「本当にこれが(主演級)初なの??」と疑うレベルで素晴らしいです。

セックス・エデュケーション/イギリス
メイヴ・ワイリー役
→エマ・マッキー(Emma Mackey)さん

全裸監督/日本
黒木香役
→森田望智(もりたみさと)さん

イカゲーム/韓国
カン・セビョク(067番)役
→チョン・ホヨン(정호연)さん

ジヨン(240番)役
→イ・ユミ(이유미)さん

韓国の女性というと「気が強い」「たくましい」といった印象(偏見??)を持っている私ですが、チョン・ホヨンさんとイ・ユミさんの掛け合いのシーンは不器用な優しさと儚さに溢れていて全9話あるなかでいちばん「良かった!!」と感じたシーンかもしれません。私自身が一応女性ということで、社会の不条理にさらされてデスゲームに行き着いてしまったという女性にスポットが当てられていたという点で感情移入しやすかったのもあるのかもしれません。もうおひと方、強烈な印象を残したハン・ミニョ(212番)役のキム・ジュリョンさんの存在感と強かさはすごかったです。どうやら詐欺を働いていたようでずる賢さやハッタリに長けている女性。言ってしまえば面倒くさいタイプなのですが終盤に見せる「女のガチ」には「姐さん素敵!!」と思いました。

イ・ユミさんのInstagramより
守りたい笑顔にどきゅんずきゅん

ネタバレになりますが終盤でイ・ビョンホンさんが出てきた時は韓流知識の浅い私でも「え⁉」となりました。さすが貫禄というかオーラがありますね。主役のイ・ジョンジェさん、幼馴染役のパク・ヘスさんもかっこよかったですが、私は韓国警察官役のウィ・ハジュンさんと謎のエージェント役のコン・ユさんのさわやかスマイル&キュートな黒い目のファンになりましたね。あんまり列挙していくと私がわからなくなってくるので全員の感想は書けないですが、話している言葉や異文化がわからなくても高い演技力と狂気で他国の人間にも表現が伝えられる役者さん揃いだなと改めて感嘆。

イギリスとフランスのように(←違ったらすみません)隣り合った国同士はほぼ喧嘩するというような話を以前に聞いたことがあります。日中韓のように同じアジア圏で文化や土地が近い国同士だとどうしても揉め事が起こりやすくなってしまうのだなあというのはこれまで生きてきていろいろ考えさせられましたが、こうした文化を通じてお互いを尊重し合える(過去にいろいろあったのは歴史の教科書でも見ましたが)と申しますか…非常に難しい問題ではあると思うのですが少しでも平和に向けての基盤の一歩になれば良いなどと視聴者側ながら生意気にも思っています。

ネトフリの大作はシーズン1で完結することはほぼないので、この作品に関してもやはりシーズン2への伏線を残した形で幕を閉じました。それでもゲームを開催した理由や黒幕の素性など核心を突いたところにはかなり近付いたと思うのでとりあえずお腹いっぱい。でも未だ全ての真相は隠されたままでありますし、何より主人公がまさか…という感じなのでネトフリに加入している方やバトロワ系&デスゲーム系が好きな方にはかなりおすすめです。ただし一部グロいのは否めないのでそこだけ要注意です。

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