【経緯まとめ】新型コロナウイルス(「肺炎」と『お別れできない』こと)

2021年5月29日  2020年4月29日 

2020年3月29日、コメディアンの志村けんさんが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎で亡くなりました。享年70歳でした。

今年2月に古希を迎えられたばかりで、2016年には肺炎、最近では内視鏡による胃のポリープ手術などの既往症はあったものの、テレビでは変わらずお元気な姿で老若男女問わず国民に愛される「変なおじさん」でした。

志村けんさんのInstagramより

2020年には今まで『鉄道員』(1999年)くらいでしか披露していなかった「役者」としての志村けんを、NHK連続テレビ小説『エール』や、山田洋次監督による菅田将暉さんとのW主演『キネマの神様』で拝見できるはずでした。来年に延期になったものの、聖火ランナーとして故郷である東京都東村山市を走る事が決定していたので、極度のヘビースモーカーであり酒豪としても有名でしたが晩年は新たな活動に向けて健康には特に気を遣っていたとも報じられています。

感染経路や濃厚接触者などについてはプライバシー等に関わるものでもあり詳細に報じられる事はなく、生前の行動から踏まえた憶測による記事も多々ありますが、未知の感染症に罹患した経緯や原因について故人はもちろん誰も責められるべき事ではありません。日頃の不摂生も様態の悪化を早めたという可能性も一般論として否定できませんが、やはり強い倦怠感を覚えてからというものわずか2週間足らずで急逝という速報は日本中に大きな衝撃と言い得もない喪失感をもたらしたと同時に、改めて今回の新型コロナウイルス感染症の脅威に触れた瞬間だったのではないでしょうか。

主な経緯(2020年4月現在)
私の印象に残っているもの

2019年
12月 中国湖北省武漢市で新型コロナウイルスの症例を特定

2020年1月
16日 日本国内で初の感染者を確認
25日 春節
28日 日本国内にて指定感染症と指定
31日 世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態 (PHEIC)」を宣言

2020年2月
5日 集団感染が起こったクルーズ客船「ダイヤモンドプリンセス号」を横浜港沖にて14日間の隔離措置
11日 WHOが新型コロナウイルス感染症を「COVID-19」と命名
13日 日本国内で初の死亡者を確認
21日 日本国内での感染者数が100人を超える
26日 日本政府がイベントなどの2週間の自粛を要請
28日 北海道が「緊急事態宣言」を発表、不要不急の外出自粛を要請

2020年3月
2日 日本政府の要請により全国一斉休校を開始
11日 WHOがパンデミック相当との見解を示す
14日 気象庁が東京都の桜開花を発表
17日 東京都内での感染者数が100人を超える
19日 大阪府が3連休中の大阪府と兵庫県間の不要不急の往来自粛を要請
20日 祝日(春分の日)
21日 土曜日
22日 日曜日

24日 日本政府と国際オリンピック委員会(IOC)の合意により、2020年東京オリンピック・パラリンピックの延期を決定
25日 東京都が「観戦爆発の重大局面〔オーバーシュート重大局面〕」として「ロックダウン(都市封鎖)」を示唆、週末および夜間の不要不急な外出自粛を要請
27日 日本国内での1日あたりの感染者数が100人を超える
29日 志村けんさんが都内の病院で死去

2020年4月
1日 日本政府が一住所あたり2枚ずつの布製マスク配布を発表
2日 世界全体の感染者数が100万人、死者が5万人を超える
4日 東京都内の1日あたりの感染者数が100人を超える
7日 日本政府により4月8日から5月6日まで東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都道府県を対象に「緊急事態宣言」を発令
16日 日本政府が緊急事態宣言を同期間内において全国に拡大する事を発表、北海道、茨城県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府の6都道府県を加えた13都道府県を「特定警戒都道府県」に指定
18日 日本全体での感染者数が1万人を超える
22日 世界全体での感染者数が250万人、死者が15万人を超える
23日 東京都がGW含む4月25日から5月6日までの12日間を「ステイホーム週間」として企業にも連休を要請、買い物は3日に1回程度とするよう呼び掛け
25日 世界全体での感染者数が290万人、死者が20万人を超える
30日 日本政府が5月6日までの緊急事態宣言を延長する方針を表明 

私事で恐縮ですが私の母も古希手前でありまして、そして私の父は52歳という若さでこの世を去りました。父の死亡診断書による直接的な死因は『敗血症』ですが、それを引き起こしたのは『膠原病』から併発した『間質性肺炎』です。
少し父との思い出と闘病生活の話にお付き合い頂いた後に、肺炎とは、そして志村けんさんのご遺族が叶わなかった故人とのお別れについて認めたいと思います。

私の父


膠原病と半年の闘病生活


遺体となった父


⇒長くなったので別記事に移動しました

死の引き金になった間質性肺炎


注)当時の私の経験則や調べた知識なので現代医学での正確な事項等については専門の機関が掲載している情報を参考にしてください

サナトリウム文学で代表的な結核が流行していた頃は喀血と言って気道や肺から出血して咳と同時に血を吐いたり、強い感染リスクも伴いました。当時は治療法も確立しておらず高原の綺麗な空気を吸って肺を浄化する、という現代の感覚では考えられない方法で患者を隔離していました。そんな時代が過去にあった事を私たちは確かに理解していますが、現代の我々の身にも同様の危険が及んでいる事もまた事実です。

新型コロナで話題になった日本の「ツベルクリン反応」と「BCG接種(はんこ注射)」ですが、これは結核菌に対する反応と予防接種を指します。
なぜか私は小学生の頃に強陽性が出たので感染を疑われ総合病院に肺のレントゲンを撮りに行った事があります。おかげさまで何事もありませんでしたが今でも原因はよく覚えていません。

繰り返しになりますが私の父は敗血症で亡くなりました。敗血症になった原因は間質性肺炎です。その間質性肺炎の原因になったのは膠原病という指定難病ですが、ここでは間質性肺炎および新型コロナウイルス感染症について調べたいと思います。

間質性肺炎とは

まず肺が膨らむのは横隔膜と胸郭の動きによるものです。気道、気管と気管支を通って肺に到達した空気中の酸素は肺の中にある肺胞と呼ばれる小さな袋の中で体内の二酸化炭素と交換され酸素は体内に、二酸化炭素は体外に吐き出されます。

間質性肺炎はこの肺胞と毛細血管を取り囲む「間質」という組織が炎症を起こし線維化して硬くなってしまう事で起きる肺炎です。一般的に認知されている肺炎は肺胞の炎症によって起こる「肺胞性肺炎」です。父の場合は膠原病による免疫疾患が原因の非感染性肺炎だったので私たち家族は父の臨終に立ち会う事ができました。遺体と対面する事も接触する事もできました。ちなみに敗血症も感染症ですが、抵抗力の著しい衰えにより血液中で原因菌が増殖する事で発症するので患者や遺体から感染する事はありません。

一方、今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による肺炎は過去にも拡大したSARSやMARSと同じヒトコロナウイルスに感染する事で発症する感染性肺炎(ウイルス性肺炎)で、重症化した場合は間質性肺炎に移行する可能性が高くなります。

参考)病名と原因になるウイルス

・重症急性呼吸器症候群(SARS)
→SARSコロナウイルス(SARS-CoV)
・中東呼吸器症候群(MERS)
→MERSコロナウイルス(MERS-CoV)
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
→SARSコロナウイルス2(SARS-CoV2)

結核は結核菌という細菌によって発症する細菌性肺炎ですが、新型コロナウイルス感染症は名前の通りウイルスによって発症する感染症で病原体が異なります。

細菌とウイルスの違い

細菌(バクテリア)は一言でいえば単細胞生物です。そのため有害な細菌がヒトに侵入した場合、体内の栄養や水分などを利用して細胞分裂による増殖を繰り返していきます。治療には抗生物質が使用されます。

ウイルスは細菌と違い細胞ではなく、中心に遺伝子(DNAもしくはRNA)を有する核酸とそれを取り巻くカプシドというタンパク質の殻でのみ構成されており、ヒトの細胞に寄生すると細胞内の機能を利用して遺伝子を複製しそれを放出する事で大量に増殖します。寄生の方法としてはコロナウイルスにはスパイク状(突起型)のカプシドがあり、それが細胞のレセプター(受容器)に接続する事で宿主の細胞内への侵入を可能にします。浸食された細胞は死滅します。宿主が死亡した場合ウイルスも活動できなくなるので、また別のヒトに感染して(させて)増殖を続けなければウイルスは絶滅するしかありません。治療や予防には抗ウイルス薬ワクチン接種が使用されますが、インフルエンザでも有名な通り遺伝子の変異が起こるためウイルスが活発化する時期になると毎回流行が起こります。ウイルスは細菌よりもはるかに小さいので適切な予防が不可欠になります。

新型コロナウイルスの特徴

新型コロナウイルスが持つ遺伝子はRNA(リボ核酸)です。DNA(デオキシリボ核酸)とのいちばんわかりやすい違いとしては、DNAは遺伝子をイメージするにあたって思い浮かびやすい二重らせん構造で、RNAは1本鎖です。そのためDNAに比べてRNAは不安定という特徴もあります。
また、コロナウイルスの場合にはエンベロープと呼ばれる脂質の膜がカプシドを覆っており、エンベロープを持たないノンエンベロープウイルスと比べるとアルコールを始め一般的な消毒や洗浄によって膜を破壊する事で比較的容易にウイルスを不活性化させる事ができます。

PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査

ウイルスの検出には様々な方法がありますが、話題のPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査は採取した検体から該当するウイルスの遺伝子にプライマーと呼ばれる試験用の小さい遺伝子を合成する事により増幅させ染色し可視化する事で判定する方法です。
PCR検査に偽陰性や再陽性の報道が多い理由としては、検体が正常に採取できていない、プライマーが対象の遺伝子に合っていない、またウイルスには潜伏期(暗黒期)があるので採取のタイミングにより陽性反応が出ないなどが考えられるそうです。

サイトカインストームについて

免疫には自然免疫獲得免疫があります。自然免疫は既に細胞の中に入り込んでしまった病原体などには対処できません。この時に活躍するのが予防接種にあるように弱毒化した病原体を摂取する事で予め免疫を付けておく獲得免疫です。今回の新型コロナウイルスに対抗するために敢えて感染する事で免疫を獲得する集団免疫という対策法を行っている国がある事も報道されています。
そんな免疫機能にも難点があり、病原体に対して過剰に反応して暴走を起こし自己の細胞まで攻撃してしまう現象があります。これがサイトカインストームと呼ばれ、感染する事で免疫を獲得するという方法が危険性を有する一因でもあります。

酸素吸入器と人工呼吸器と人工心肺(ECMO)


さて、ここで強調したいのが今話題の「人工呼吸器」についてです。よく酸素マスク(酸素吸入器)と混同される方も多いようですが、いわゆる酸素マスクは病院内のベッドの頭上部に埋め込まれている謎の装置(ナースコールが繋がっているアレ)に「酸素」の項目があるので、そこに専用の器具を装着しポコポコさせて高濃度の酸素を発生させて患者に使用します。口にマスクを当てる場合もあれば鼻にチューブを入れる場合もあります。

そして志村けんさんの速報で一躍注目を浴びる事となったECMO(エクモ)ですが、これは体外式膜型人工肺:Extracorporeal membrane oxygenation(いわゆる人工心肺)といって人工呼吸器とはまた違います。
一般的な人工呼吸器は患者の酸素濃度や体内にかかる圧などを測って機械が自動的に肺に酸素を供給しますが、人工心肺は大動脈と大静脈に管を通して血液そのものを抜き出します。乱暴な表現かもしれませんが、言うなれば人工透析の酸素版のような感じで肺や心臓を通るはずの血液そのものを機械に通す事で酸素と二酸化炭素の交換を行い再び体に戻します。

通常これは手術などに際して一時的に行われる処置だそうなので、志村けんさんが人工呼吸器から人工心肺に切り替えるために都内の病院に転院しているという速報で既に覚悟を決めた方も多いと思います。特に高齢の方では血管が脆く人工心肺の処置に耐えられない可能性もあるそうです。

父の直接の死因である敗血症を引き起こしたのは間質性肺炎を治療(延命)するために取り付けた人工呼吸器による合併症です。
今では割と身近な処置法に聞こえますが、はっきり言って見ていて安心する物ではありません。これは人工呼吸器による処置を批判しているのではなく、思ったより患者や家族にとって人工呼吸器という治療法を選択せざるを得ない深刻さというものが認知されていないと感じたため敢えてこのような表現にしました。ご了承くださいませ。

なぜ我々は『自粛』しなければならないのか


肺炎は闘う方も見ている方も苦しい病です。しかし特に今回の感染症の残酷さは最悪の結果になった時に「看取れない」「お別れできない」事にあると思います。

死亡から納骨まで

通常、病院で患者が亡くなった場合は死後硬直が始まる前に死後の処置=エンゼルケア(弛緩した体内から体液が漏れないよう鼻などに詰め物をしたり、頭や体を清潔にしてくれたりする事)をしてくれますが、指定感染症(後述)の場合は消毒の後に納体袋に収納され他者に感染しないよう速やかに処置されます。

通夜や告別式の準備等もあるので遺体は自宅で傷まないように安置しておき(夏は腐敗が早いので冷房をがんがんにかけて遺体の周りにドライアイスを置きます)斎場の準備が整ったら自宅から移送します。
男性の場合は死後も少しの間は髭が伸びるので、気になる場合は納棺の前に親族が剃ってあげたりします。

納棺は宗派などによってそれぞれのようですが自宅で葬儀屋さんや男手の親戚で布団と一緒に「はいせーの、よいしょー!」と割と強引に棺に入れる場合もあれば、斎場で編み笠や杖などを申し訳程度に死装束に追加して遺族一同で粛々となされる場合もあります。

余談ですが祖母の納棺の際にはゴミ焼却炉と間違えているのではないかというレベルで祖母の不用品を娘たち(おばたち)がしこたまブチ込みながら悲しんでいたので、まだ未成年だった私は不謹慎ながらも軽く笑いを堪えるのに必死ではありました。

通夜を終えたら棺は斎場に置いたまま、翌日の午前中に告別式を終えたら皆で花を添えたり思い出の品(副葬品)を入れたり、どうせ焼くならと不要な物をちゃっかり処分に回したりして最期のお別れを済ませます。蓋をしたら釘打ちをして出棺となり霊柩車で火葬場へと運ばれます。火葬場には喪主が位牌を持って霊柩車に、近親者が遺影を持ち霊柩車の後を追うように車で移動、その他の参列者はあらかじめ用意しておいたマイクロバスで移動してもらいます。

火葬場に着いたら焼き場が決まっているのでそこに遺影と位牌を置いて棺をセットします。火葬は医師発行の死亡診断書による死亡届に伴う火葬許可証がないとできません。いよいよ本当に最期のお別れです。
後は焼き上がりを待つだけと言わんばかりに参列者は別室に通され、そこでお茶を飲んだりお菓子を食べたりして暇を持て余します。もとい!故人を偲びます。故人の体型や亡くなった時の状態にもよりますが、だいたい1〜2時間くらいで館内放送で呼び出されます。

焼かれた遺体は壮絶な病死や老体の場合、割と粉々であまり人骨っぽさがありません。火力を強めると骨ごとなくなってしまうので調整はされてはいますが、私の父の場合は割とスカスカでした。奇跡的に喉仏(正確には第二頸椎)は綺麗に残っており、「こちらが喉仏です。なぜ喉仏かと言うと、このようにすると仏様がお座りになっているように見えるからです。これは男性にしかございません。」という定番の儀式が執り行われ、親戚一同は「はえー」となります。
正直母と私はそれどころではありませんでした。

骨上げは2人1組になって長い菜箸のようなもので行います。あくまで儀式なので全部はやりません。全員の骨上げが終わったら残ったお骨は斎場の方が綺麗に拾って骨壺に入れて下さり、もはやカルシウムになった骨の粉は小さなホウキとチリトリで綺麗に集められます。最後にサラサラーっと全ての遺灰を骨壺に入れたら蓋を閉めますが、入りきらずに蓋が閉まらない場合はバキバキっという音と共に無事に遺骨は骨壺へと収まります。あとは骨壺と遺影と位牌を持って別室へ行き、また故人を偲びながら豪華な昼食の時間です。母の話では通夜で配る香典返しと諸々の食事代だけで相当吹っ飛んだらしく頭を抱えていました。

というように一連の儀式の最中は故人の事は正直どうでもよくなってきます…と表現すると語弊がありますが悲しんでいる暇がありません。疲労困憊で骨壺を自宅に持ち帰っても初七日四十九日が待っているので嫌でも毎日遺影と位牌と骨壺に対面しないといけません。一度「(見るのが嫌だから)押し入れに入れちゃおうか?」という案も出ましたがさすがに冗談に終わりました。

四十九日を終えると納骨です。我が家は先祖代々東京なので都内の電車やバスで骨壺を持っていくのですが人の目は気になるわ重いわで母も私も内心とっとと終わってくれないかと思っていました。霊園に着いたら事務所に行きます。お墓にも名義変更があるので書類や使用料などの処理が面倒です。係の人がお墓の下を開けて骨壺を納めてくれるのですが、我が墓はスペースが足りなかったので祖父と祖母の間を無理やりこじ開けて何とか入れました。当時中学生だった私は内心「母が死んだらどこに入れるの?」と思っていました。

* * *

こうしてようやく…もとい!!惜しみつつ故人とのお別れが終わります。これだけの事をやっていると人間というものは不思議なもので、人の死という悲劇も喜劇に変わり、やがて自分自身の生活を時間の経過を通して取り戻していくのです。

母は父が亡くなった直後は泣きじゃくっていましたが、葬儀屋さんとタッグを組んでからは泣く暇などありませんでした。もちろん納骨後も経済的な事や精神的なダメージは時間の経過が解決するとは言え数年単位で付いて回りますし、通夜も告別式も何かと物入りなので最近は遺族のみでしめやかに執り行う事がほとんどかと思いますが、故人との最低限のお別れは遺族にとって悲しい事ですが必要なものなのです。

指定感染症により死亡した遺体

政令や法律で規定された感染症の場合、ここまで記した事のほとんどをすっ飛ばしていきなり骨壺となって無言の帰宅となります。

厚生労働省による「一類感染症により死亡した患者の御遺体の火葬の実施に関するガイドライン」では「感染症指定医療機関の医療関係者は、御遺体について、全体を覆い密封し、御遺体から出た体液を一定の時間内部に留めることができる非透過性納体袋に収容し、袋の外側を消毒した上で、棺に納めること。」(2 非透過性納体袋への収容等について)との規定があります。

もちろん遺族が遺体に触れる事はできません。

墓地、埋葬等に関する法律」の「第二章 埋葬、火葬及び改葬」では「埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。」(第三条)というように、遺体は24時間以内に火葬してはならないという法律があるのですが、「別段の定」とあるように例外があります。

今回の新型コロナウイルス感染性は国の指定感染症として二類感染症(結核やSARSなどに相当)以上に規定政令で定められているので、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の「第五章 消毒その他の措置」では「一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある死体は、二十四時間以内に火葬し、又は埋葬することができる。」(第三十条)のように24時間以内の火葬が認められています。

※既に知られている感染性(一類感染症、二類感染症、三類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)の疾病

志村けんさんのお兄様のインタビューを見て衝撃を受けた方は多いと思います。先に記したお骨上げも喉仏の「はえー」もできません。遺族や親しい人々にとってこんなに悲しく酷い仕打ちはありません。
これが今回の感染症のいちばん残酷な点だと私は考えています。

おわりに


人間は必ず死にます。その死因も様々です。命に重いも軽いも、死因に良い悪いもないと思っています。私の父は指定難病でしたが指定感染症ではなかったので最期のお別れを嫌という程できました。
しかし家族のエゴとは言え人工呼吸器に繋がれて生かされているだけの父の姿は忘れられません。

なぜ我々は多くの物事を我慢し犠牲にして「自粛」をしなければならないのか。自分が(不可抗力だとしても)感染するという事は自身の大切な人や他者と他者の大切な人を危険に晒す前触れです。もちろん自身も自身の大切な人も苦しみ悲しみます。

医療や流通に加え、その他にも大勢の外に出て我々の生活を支えている人々が安全に安心して仕事に集中できる環境を維持しなければなりません。
同時に一刻も早く日常生活を取り戻し経済的な打撃を緩和し回復させなければ「最低限度の生活」をする事すらできません。

ひとりでも犠牲者を出さないために、私たちは「3密(密閉空間、密集場所、密接場面)」を避け、「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」を守り、手を洗いうがいをし飛沫感染や接触感染を防ぐために「咳エチケット」を意識する事と、少しでも感染リスクを減少させるためには迂闊に遊び出歩いてはならないのです。

最前線の医療従事者の意見はわかりませんが、政府が「お願い」する予防策は上記のような理屈です。
私もそう理解して遵守しているつもりですが、本当はできればもう昔の自分が感じたものと同じ悲しみに向き合いたくないのです。私には向き合える力が残っていないのです。

あんな残酷な最期をもう見たくないのです。

主な経緯(2020年5月以降)

2020年5月
4日 日本政府が全国を対象に緊急事態宣言を5月末までの延長を決定
14日 日本政府が39県を対象に緊急事態宣言の解除を表明
21日 日本政府が大阪府、京都府、兵庫県の3府県の緊急事態宣言を解除
25日 日本政府が東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県と北海道の緊急事態宣言を解除

2020年6月
1日 東京都が「ウィズ コロナ宣言」と共にステップ2に移行
2日 東京都が第2波を警戒するものとして「東京アラート」を発動
12日 東京都が「東京アラート」を解除、ステップ3に移行

2020年7月
2日 東京都で緊急事態宣言解除後の感染者数が初の100人超
5日 東京都知事選挙
9日 東京都での感染者数が緊急事態宣言下を含め過去最多の224人に
15日 東京都が4段階の警戒レベルを最高に引き上げ
22日 大阪府で過去最多121人の新規感染確認、全国での1日の感染者数も740人を突破し過去最多に
23日 東京都の新規感染者数が初の300人超
29日 大阪府の新規感染者数が初の200人超、岩手県で初の感染者が確認され感染者は全都道府県に
31日 東京都の新規感染者数が過去最多の463人を更新、初の400人超

2020年11月
19日 東京都の新規感染者数が過去最多の534人を更新、警戒レベルを最高に引き上げ

2020年12月
25日 クリスマス
31日 東京都の新規感染者数が過去最多の1337人を更新、初の1000人超

2021年1月
1日 元日
7日 東京都の新規感染者数が過去最多の2447人を更新で初の2000人超、日本政府が1都3県に2回目の緊急事態宣言を発令
8日 発出を受け1都3県が2月7日までの31日間、緊急事態宣言下に
14日 新たに2府5県が2月7日までの25日間、緊急事態宣言下に

2021年2月
1日 10都道府県にて3月7日まで緊急事態宣言を延長

2021年3月
21日 全都道府県にて緊急事態宣言が解除
25日 福島県を起点に東京2020五輪聖火リレー開始

2021年4月
→当月は変異株の増加に伴い指示が二転三転する
5日 3府県の特定地域にてまん延防止等重点措置の適用が開始
12日 東京都の一部地域にてまん延防止等重点措置の適用が開始
13日 大阪府の新規感染者数が過去最多の1099人を更新で初の1000人超
14日 気象庁が東京都の桜開花を発表
25日 4都府県にて5月11日までの17日間、3回目の緊急事態宣言下に
29日 昭和の日

2021年5月
1日 土曜日
2日 日曜日
3日 憲法記念日
4日 みどりの日
5日 こどもの日

7日 6都府県にて5月31日まで緊急事態宣言の延長が決定
28日 9都道府県にて6月20日まで緊急事態宣言の延長が決定

参考:
電子政府の総合窓口(e-Gov)
(https://www.e-gov.go.jp/)
厚生労働省 指定難病
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000084783.html)
一類感染症により死亡した患者の御遺体の火葬の取扱いについて(通知)※PDF形式
(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000130189.pdf)
指定感染症及び検疫感染症について ※PDF形式
(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000589260.pdf)
新型コロナウイルス感染症対策について ※PDF形式
(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000597156.pdf)
MSDマニュアル家庭版
(https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0)
東京都「STAY HOME 週間」ポータルサイト
(https://www.koho.metro.tokyo.lg.jp/diary/news/stay_home.html)


かなりセンシティブな内容なので
定期的にリライトしていこうと思います

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