#その他

ガキ使「ウランちゃん」も夢中になったサン宝石の『ほっぺちゃん』と初の遭遇

2022年8月21日 

女の子なら(あくまで昭和的価値観で続けますのでご容赦ください)誰でもひとつはあるであろう小さい頃の「かわいい」や「きれい」なものに囲まれて育った思い出。

カバヤ食品の「セボンスター」あたりは伝統ある超定番品かと思います。日常の食料品をお買い物中の母親にもねだりやすい価格(だったはず)で開けるまで何が出るかわからないワクワク感。

明らかにガラス玉ですらないプラスチックの塊なのに、映画『天空の城ラピュタ』(1986/宮崎駿監督)の「飛行石」やアニメ『ふしぎの海のナディア』(1990)に出てくる「ブルーウォーター」にそっくりな色とカッティング(第5使徒ラミエルに近い)のサファイアの模造品を手に入れた時は「これはきっと私のお守りになる」という設定を勝手に作り上げてときめいていた割と乙女な少女でした。それから数年後、同じくGAINAXの『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)にドはまりするのですから三つ子の魂百までとはよく言ったものです。

いつもの如く話が逸れました。私の世代ではあったかどうかちょっと(かなり)怪しいのですが「りぼん(集英社)」「なかよし(講談社)」「ちゃお(小学館)」のひそかな派閥争いが懐かしい月刊少女漫画誌の裏表紙にカラフルな通販広告を出稿、世の少女たちをときめかせた『サン宝石』のショップ(期間限定)を偶然発見してついテンションが上がってしまいました。

週刊少年漫画誌でいうなら「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」「週刊少年サンデー」みたいな感じですね。

サン宝石,ほっぺちゃん
まさかの期間限定ショップを発見

サン宝石の事業が傾いてきた際に、アルバイトだったかパートだったかの女性の「かわいい」を詰め込んだ発案から生まれた「ほっぺちゃん」が女の子たちの間で超絶ムーブメントを巻き起こしたことにより盛り返した…という話題はお昼のワイドショーか何かで見たのはよく覚えているのですが、その後再度経営が悪化。ほっぺちゃん最盛期にはスクイーズ(お菓子やキャラクターに模した低反発系のグニグニできるおもちゃ)が女の子の間でなぜかヒットしておりサン宝石も率先して取り扱っていたと思います。2021年8月に民事再生法の適用を申請していたというのを今年の夏に知りまして「そんなに厳しかったのか」と改めてほっぺちゃんの思い出を振り返る日々が続きました。

記事によると、電子書籍などの普及もあってか紙媒体での雑誌の売上が減少、そこに追い打ちをかけるかのようにコロナ禍に入ったため原宿の直営店も閉店せざるを得なくなったようです。それを知ったかつての少女たちがクラウドファンディングなどで支援するようになり完全に倒産という事態は免れ今現在では取り扱い店舗は減ったものの通販事業は好調な模様。最近ではこどもや若い女性をターゲットに安くてかわいい雑貨類を取り扱うお店の増加、ガチャガチャの種類やクオリティの上昇、各種100円ショップでもディズニーやサンリオなど大手キャラクターとのコラボ雑貨や日用品がたくさんある時代なので「ほっぺちゃん」ひとすじ推しのサン宝石にとっておおきな壁にぶち当たったところもあったと聞くと申し訳ないかな正直とても納得。

サン宝石,ほっぺちゃん
買ってしまった
なかまに なりたそうに こちらをみていた

私自身は原宿の店舗もほっぺちゃんも実物を見たことも買ったことも実はなかったのですが、やはりガキ使笑ってはいけないシリーズに登場したウランちゃん(子役の女の子)が欲しがった「アレ」という認識が強く定期的に切り抜きを見てしまっていました。著作権的にNGなので今は見られません。

ほっぺがぷっくらしてて
目がビーズで
ちょんまげの
…そんなものがほしいの?(テレー)

台詞はうろ覚えですが伝説回。もちろんほっぺちゃんが悪いとかではなく、普通にほっぺちゃんを知らないおとなの感覚でこの順番で説明されれば「…そんなものがほしいの?」とはなっちゃいますね。方正さんもほっぺちゃんが聞き取れずに「おべちゃ」「ほぺちゃ」と何度も繰り返していたのがまたツボりました。

【2016年12月31日】テレビで紹介されました!
日本テレビ「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP 絶対に笑ってはいけない科学博士24時!」でほっぺちゃんが紹介されました♪

www.sunhoseki.co.jp/free/media.aspx

多少のガキ使ブーストもあると思いますが、実際に店舗で実物を見てみると「そんなもの」では済まされないくらい意外と「かわいい!」というか「結構かわいい!!!」とほっぺちゃんの虜になりまして数点お買い上げ。もはや「ちょんまげ」にとどまらず「ネコ耳」や「ウサ耳」を付けたほっぺちゃんに某マイリトルポニーを思わせるユニコーンやペガサスのようなカラフルな色合いの豪華版に暗闇で光る蓄光タイプなど、種類はとにかく豊富で無限大。

店舗内に入った時は正直「こんなすぐ飽きるようなものをよくねだったもんだよなぁ」とかなり冷めきった大人の目線で商品を眺めてしまっていました。実際小さい頃に何かをねだると「そんなものいらない」とか「どうせすぐ飽きるんだから」などと親目線で物欲を否定されこどもながらに憤慨していたものですが、確かに親世代の年齢になってみると「これホントにほしいの?」と確認したくなってしまうのも理解はできる。

我が家は平均的な一般家庭よりは慎ましい感じの超平凡な価値観の家庭だったと思うので贅沢な暮らしや過度の出費を許可することは暗黙の了解で禁則事項もとい禁止事項でした。それでもなんだかんだで結局小学生くらいまでに買い与えてもらっていた雑貨類は大量に処分してしまっていると思うので、累計的な出費としてはかなりもったいないのですがこどもにとってはそれを見て選んで手に取って…という瞬間や時間がかけがえのないものになったりするんですよね。だから頭ごなしに何も買ってもらえないのも寂しいけれど、親世代の立場になると「こんなものに1,000円もかかった…」と落胆する気持ちもよくわかります。親と子の駆け引きというのは未来永劫このように複雑なのでしょうね。

都内でサン宝石の商品を取り扱っているのはイオン板橋店とイトーヨーカドー赤羽店の2店舗(ほっぺちゃんの取り扱いがあるのは赤羽店)のみになってしまったようですが、定期的にポップアップショップなども開かれているようなので親世代から子世代へ「そんなもの」に見えるけど「かわいい」が引き継がれていくのもまたえもいです。

君と夏の終わり、将来の夢

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