喫煙は健康を損なう危険性を高めるのにタバコを吸う男性がカッコ良く見える理由は
未成年者の喫煙は法律で禁じられています
昨今は以前と比べるとたばこの有害性が周知され、喫煙者にとっては肩身の狭い世の中になったそうです。とはいえ健康への悪影響と依存性の高さ、そして何より非喫煙者や未成年者が望まずして副流煙により受動喫煙の巻き添えを喰らうということが昔は当たり前でしたので個人的には悪い流れとは思いません。ただでさえ減少していった喫煙所がコロナ禍の影響で封鎖されたり潰されたりすることが多くなったようで、道端でこっそりもしくは歩行中に堂々と煙をくゆらせるおじさんは後を絶ちません。
ナレーションを務める俳優の池松壮亮さんも愛煙家で有名(当時)
ちなみに東京ディズニーランド&シーはかつては屋外に灰皿を設置してそこを喫煙所としていましたが(今現在はわかりませんが)、小さなこどもが飛び出してきたら危ないですし煙や燃えカスなども風で簡単に吹っ飛んでしまうので、ここ数年で屋内型の喫煙室に代わりその数もぐっと減りました。私も某施設で喫煙所の清掃をしたことがあるのですが普段たばこを吸わない自分にとっては地獄。気まぐれな優しさなのか嫌がらせなのか水やコーヒーなどの飲料水も灰皿にぶちまけていく方がいますが、あれで臭いは余計に酷くなる上に掃除のルーティンも崩れるので見た途端にげんなり。火種は潰していってください。
さて今のところ喫煙者に対しての愚痴しか書いていないのですが、残念なことにたばこを吸う男性ってカッコいいと思ってしまうんですね。女性はやっぱり健康のことを考えるとやめた方が良いと思います。後々「喫煙者にこの薬は出せない」というような弊害も出てくるので、デリケートな女性のからだにはあまりおすすめしたくありません。かといって男性ならOKかというとそれも違う気がする。
転職だらけの人生ゆえ数社で働いた経験がありますが、どの企業でも必ずヘビースモーカーおじさんがいます。特にチンピラ度が高い企業に勤めていた頃は朝に駐車場兼喫煙所になっているエントランス付近で自分よりひと回りくらい年上の男性社員が何人もタムロして勤務開始前の一服を嗜んでいるのですが、これから出社したい私には恐怖でしかありませんでした。吸い方も完全に不良みたいでとにかく恐い上に、足でぐりぐりーと火を消して一応携帯用灰皿に捨てたり側溝に捨てたり(ダメです)するのですが一挙手一投足がとにかく恐い。なのでたばこを吸う男性にも「カッコいい」と「恐い(殴られそう)」の2パターンあると考えられるでしょう。
手や口もとに色気が出るから
それでは「カッコいい」場合は何がカッコいいのか。例えば女性が男性の手や血管に色気を感じるというのは有名な話です。私も手フェチとまではいきませんが、女性とは違う男性のゴツゴツした感じの手には頼もしさを感じます。特にたばこのようにちまちましていて雑に扱えないものを触る機会はあまり見ないように思うので、さっと手に取って軽く口で咥えてからすぐに火を付ける一連の動作は見ていると意外と繊細です。紙巻きたばこは潰すと破れて葉っぱがだめになりますし火は危ないですからね。電子タバコや加熱式たばこが普及してきた今ではあまり見かけない仕草にもなってきましたが「IQOS(アイコス)」 や「Ploom(プルーム)」などの有名どころのものは副流煙の臭いはかなり抑えられているので、巻き添えになりたくないひとには比較的助かりますが安全ではありません。
おとなの男っぽくてさまになるから
たばこを吸うということは少なくとも未成年ではないということ。それでも吸い始めの頃は慣れなかったりまだ吸っている姿に違和感があったりするので、年齢を重ねるごとにおとなの説得力のようなものが増してくるのかもしれません。お酒と同じで適量を知りあくまで「嗜み」として愛用する感覚に男性の余裕が見え隠れする気がします。これも紙巻きたばこならではという感覚。
ただし通常の紙巻きたばこより高級な「葉巻」は非常に香り(というよりもはや不快な臭い)が強いので、公衆の面前で吸うのはタブーです。それをやってしまったらおとなの色気以前に常識レベルで台無しなので注意しましょう。喫茶店によっては葉巻NGのお店も。私は今ほど喫煙席とのパーティションがしっかりしていない頃の喫茶店で葉巻を吸うおっさんに遭遇してしまい、しばらく我慢していたのですがあまりの強烈な刺激臭に顔面蒼白となりトイレに避難しました。
煙で目を細めるのが渋いから
たまーに見るあるある。普段から吸い慣れているなら煙の流れなどだいたいわかりそうなものなのに、風向きが変わって煙が直撃する時の苦々しい表情が渋い。ちょうどたばこに火を付けてライターをしまったりしている時など不意を突かれた時ですね。たばこの吸い口(フィルター)はスポンジみたいになっているのでアマガミしないと潰れてしまいます。そのため口もとに独特の繊細さ??が出るのも男の色気を高める要因にも。これも加熱式たばこでは見られない光景になってきたというのと、最近は都心でも屋外にある喫煙所を見かけなくなってきたので(コロナ禍の影響で封鎖も増加)現代の非喫煙者にはやはり馴染みのない仕草になってくるのかもしれません。
悪い男っぽくて惹かれるから
若い世代間でも減少傾向にある喫煙者率ですが昨今の流れに逆らって??20代の若者が喫煙者であることを隠さないのはなかなか意外でありながらも吸うひとはやっぱり吸う。なので「たばこは吸わないよ」というクリーンな印象を自ら覆していくスタイルはちょっと悪そうな感じがして逆に魅力的だと思う方もいるのでは。最近は何をするにもマスク必須なのでひげを生やして整える男性が増えているようです。毎日のひげそりとかみそり負けから解放されるのでひげが似合うひとや無精ひげにせず整えられるひとは専用のシェーバーなどを使用している模様。ひげを生やしてたばこを吸うなんて悪すぎる(個人的な意見)。
「2018年7月30日に公表した2018年をもって調査を終了」とのこと
ただし、煙をわざとひとに吹きかける、相手が嫌がっているのにたばこを吸わせる、たばこの煙が苦手なひとがいるのに喫煙席などを強要する、行為の後にすぐたばこを吸いに行く(男&女、男&男などジェンダー問わず)等に関しては「悪そう」を通り越してただ「最悪」なだけ。加えてたばこは依存性が高いので一定時間吸わないと確実にイライラしてくるのは会社でも家でも(後述)散々見てきました。たばこに含まれる成分であるニコチンの血中濃度が下がって不安定になっているので本人には自制ができないのですが、これで八つ当たりなどされたりするものならこれまた「最悪」。副流煙だけで頭痛や吐き気などをもよおすひともいるので、絶賛喫煙中の方は優しくしてください。高い依存性や正常時の血中濃度を下げるという意味では抗精神薬の減薬と禁煙は似ていますので、たばこも禁煙できるレベル(mg)に下げていくか難しいようなら禁煙外来の利用を検討することも強くおすすめします。言うまでもありませんが妊婦やこどもの前で吸うのは論外です。
父親が吸っていたから
悲しいかな私がたばこに一抹の魅力を感じてしまう理由は多分これ。私の父は根っからのヘビースモーカーで、父が家にいる時はたばこの煙が絶えませんでした。居間に換気扇を付けたりと付け焼刃の対策は行っていましたが全く効果なし。もとは白かったはずの部屋の壁はヤニで黄色くなってしまい賃貸だったら原状復帰のクリーニング代だけで大変です。一度寝たばこの不始末により自宅のゴミ箱から出火するというボヤ騒ぎが起こり、慌てて風呂場に燃え盛るゴミ箱を持って走っていた姿は忘れられません。たばこの火種は消したと思っても意外としぶといので気を付けましょう。
また、昔は「ICカード方式成人識別たばこ自動販売機」に使用する「taspo(タスポ)」や「年齢確認」という概念がなかったので親戚の家に遊びに行った際に親戚の分も含めて自販機までたばこを買いに行かされたことがあります。当時まだ未就学児。今だったら(買えませんが)児童虐待で取りざたされてもおかしくない。親戚が吸っていたのが「セブンスター」か「マイルドセブン(今のメビウス)」だったのでパッケージの「この7の数字を覚えなさい」と言われました。時期的にマイセンかもしれません。父が吸っていたのは「キャスター(今のウィンストン)」で赤い線が妙に印象的だったのは覚えています。まさかのはじめてのおつかいが住宅街にある自動販売機でたばこを2箱買うという超難題。遠くからおじいさんに不審な目で見られた記憶もありますが当時はひとりで自動販売機に行くことなどほぼないので意外と楽しんでいました。それでも今思い返すと本当にあり得ない。
こんな酷い目ばかりに遭わされて成長期にも関わらず副流煙を吸いに吸いまくってしまったというのに、今でもたばこを取り出す仕草(1本目は出ずらいので叩く)や火を付ける時の癖、吸っている時の表情などはやっぱり「男親の背中」として染み付いてしまっている。どうしようもない父親でも私を生み育て母と私を養っていたわけですから(母曰くそれは断じて違うらしい)最低最悪の男親でも無下にはできません。たばことの因果関係はわかりませんが破天荒な生活態度がたたったのか50代で死去しました。なのでたまに嗜む程度ならまだ良いと思いますが、頻繁に落ち着かなくなるくらい吸っている方は早めにやめた方が良いです。
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つまり男性がたばこを吸って(持って)カッコいいと思うのはあくまでファッション的な部分であって、本質的にカッコいいか??というとマイナスに働くことはあってもプラスにはならないでしょう。妙に詳しいと思われるかもしれませんが過去の記憶とそれに基づいて調べた結果であって私はずっと非喫煙者です。
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