東京レジャーランドを忘れない(お台場回顧録)
以前テレビで見かけた、何だか超豪華なコマーシャル。
私が見たのは、ビートたけし、山下智久、ローラによるこれと比べるともう少しイメージ的なコマーシャルでした。
…なんだっけコレ
と思ったら、例のアレではありませんか!
ZeppTokyoによく行く方には超お馴染み。
ZeppDiverCityじゃない方の隣。
東京レジャーランド パレットタウン店 の跡地
にできた何かよくわからないけど凄そうな美術展。
あれでも、豊洲…?新豊洲駅…??
わたくし東京レジャーランドがなくなってしまった事に衝撃を受けすぎて理解できていなかったのですが、こちら江東区の青海と豊洲の2ヶ所にあるようでして。
こっちがお台場(厳密には青海)。
ゆりかもめ青海駅を降りてすぐの所ですが、いちど車の展示場内を通過しないといけないのでちょっと奥まっていてわかりにくい。しかし一歩足を踏み入れればそこは無限のワンダーランド。右手には都内最大級のライブハウスとスケルトン観覧車。左手にはみんな大好きファーストキッチン。
そしてその奥には…東京レジャーランド!!!
だーーー
残念ながら既に閉店しています。
上述のラボ展も期間限定なので恨みがあるわけではもちろんないのですが。私にとってレジャランは青春であり癒しだったのです。
⇒期間限定は豊洲(2020年秋)の方で青海は常設でした。すみません。
台場はもともと埋立地ですので、それこそフジテレビが移転した頃などは本当に何もありませんでした。
『踊る大捜査線』なんかを観返すとわかりますが(今観ても本当に面白い!)、例えばエンディングで織田裕二扮する青島が鉄線で仕切られた空き地の横を例のコートを着て寒そうに走ってますが、当時はガチで空き地だらけでした。今も何もない所は本当に何もなく広々としています。
全然関係ありませんが、織田裕二 with マキシ・プリースト『Love Somebody』のPVと、スピッツ『チェリー』のPVは同じセットで撮られたものだとライブか何かでスピッツ自身が話していたのを覚えています。
(言われてみれば確かに納得)
ひと昔前はダイバーシティ東京なんて大きな商業施設もありませんでした。
ちょうど10年くらい前の写真を掘り返してきましたが、当時はこのような感じで工事している区域がやたら多いイメージでした。特に行く所もありませんでしたがベイエリアが発展し始めて一息ついた頃だったので、なんとなく遊びに行っていました。
* * *
さて、話は戻りまして東京レジャーランド。
ここには都内ベイエリアとは思えない郊外的なゲーセンの良さが夢いっぱいに詰まっていました。
施設内に入るや否や出迎えてくれるのは謎のフードコート。クレープ屋さんもありました。ここに「ポテそば」なるメニューがあったのですが、いったいどんな食べ物だろうと興味津々で券売機へ向かい、食券片手にわくわくしながら呼ばれるのを待っていたところ、普通に誰かがプールサイドで食べてるみたいなかけそばとフライドポテトが出てきて唖然としたのは良い思い出。今でも食べ方の正解がわからない。他にも100円で飲めるリンゴ酢があったのですが、これがパセラリゾーツのカラオケ屋に置いてあるリンゴ酢より美味い!思い出補正!!
釣り堀もあって小さなおこさまが親御さんと楽しんでおられました。ポップコーンの自販機も当時は健在。「♪ハローキティコンニチハー♪”できたてのポップコーンはいかが?”♪キティハミンナノニンキモノー♪」ではなく確か設置されていたのはアンパンマンの方でした。
プリクラ、UFOキャッチャー、メダルゲーム、パチンコ、パチスロ、レーシングゲーム、シューティングゲーム、リズムゲーム、大量のガチャガチャとなんでもござれ。奥には野球にサッカーにバスケにゴルフもできるこじんまりとしたスペースがあって、これもうスポッチャ超えているのでは??という贅沢ぶり。
ちなみに2階はガチめのバッティングセンターでした。エレベーターで更に上階へ行くと確か24時間営業のボーリング場とカラオケも完備。レインボーブリッジが封鎖されて帰れなくても日航ホテルに泊まれなくても大丈夫。
他にもお化け屋敷、忍者屋敷まであるお陰で敷地内はいよいよカオス。施設内のトイレに入る度にお化け屋敷からエクソシスト(ラジカセで堂々と大音量で流しているのがまたオツ)が聞こえてくるので全く安心できない個室は数多の利用客を恐怖に陥れていました。だいたいはコスプレ利用客でありましたが。付近の施設はコスプレ会場として利用される事が多く、レジャーランドも撮影OK場所として開放されている事がよくありました。
期間限定的に運営されている施設もありました。
もう10年以上は前になるかと思いますが、今で言う4DXみたいなのが売りの「THE ROOM」という体験型ホラー映像を上映できる小さなドームみたいなのがあったんですね。
と思いましたら…あら!まだあった!!
www.tanaka-denki.co.jp/4doh/
まだバリバリ現役な事に感動を隠せません。
500円だか800円だかを呼び込みのおにいさんに支払い上映プログラムを選択すると、そのお金を券売機に入れてチケットに変えた後に暗幕の裏のスイッチでこの遊具?を起動してくれるというデジタルなのかアナログなのかよくわからないタイプ。がしかし、こちらがなかなか侮れない。
まず中は真っ暗なのですが、一応暗視カメラで監視されているようで注意としては
「怖くてor気分が悪くなって外に出たくなったら椅子から立ち上がって下さい」
というもの。そうしたらそれを確認した監視モードのおにいちゃんが上映を止めてくれるという訳なんですね。ドーム状の箱の中に入ると簡易的な背もたれもない椅子が何個か設置してあり、360度画面なのでクルクル回るようになっていました。
その時は女子2名で挑んだのですが我々が選んだのはホラー。しかも他のお客はゼロなので貸し切り。内容としては薄気味悪い部屋にいるようなのですが、虫が出てきたり手が出てきたりとまずはお決まりのグロドッキリ。3Dメガネを付けていたと思うので立体的です。360度スクリーンなので、今で言うVRの先駆けでしょうか。加えて風などの演出がありました。
さすがにディズニーランドのアトラクションや映画館の4DXのような演出とまではいきませんが、当時は本気でその技術×ホラーにびびってました。着物を着た女の子がスッと指を指した方向につい首を向けると、大きなハサミを持った女(もはやシザーマン)が「ぎぇああああああ」と雄叫びを上げてこちらに走ってくる演出は本当にやめてくれと思いました。
ちなみに私はその頃既にパニック障害に罹患していたので相性最悪。
なぜ観ようと思ったのか。閉鎖的で暗い空間の中、四方八方をグロで固められた立体映像な上に謎の風圧演出。椅子から立ち上がればこの恐怖(違う意味で)から解放されるのに、めちゃくちゃ楽しんでいる友達を見ていると中断させるのはあまりにも申し訳ない。という事でまず3Dメガネを外し、過剰に怖がっている振りをしてつっぷす作戦にシフトしました。
視覚を遮れば怖くない。ウェヒヒヒ。
と思っていたのですが、こちら立体音響まで駆使していたようで視覚をなくした分やたら不協和音が脳を刺激します。これではいかんと思い、今度は真っ暗闇を逆手に取って持っていたウォークマンを装備。ノイズキャンセリング機能にこんなに救われる事はニ度とないだろうと音量MAXにしても遠くから聞こえる謎の怪音に恐怖しながら(正確には発作の不安)、お気に入りの邦楽とイッツアスモールワールドを聴く。そしてバレないように鞄に頭を突っ込んで薬を飲む。残念ながらOD。後は終わるのを待つだけ。
これだけ不可解な行動を取っていても監視のおにいさんは何とも思わなかったの!?と思いながらも、確かに私は椅子から立ち上がらなかった。きちんと座ってもいられなかったけど。友達がめちゃハイになってたので良かったです。それも今となっては本当に良い思い出。今はここで体験できるみたいです。
www.lagunatenbosch.co.jp/event/2015/room/index.html
時を経てパレットタウンの観覧車がホラーver.になっていてちょっと泣く。
後はジェットコースターやパラグライダーの空の旅?を体験できる謎の赤いマシンがかなりお気に入りでした。一度ひとりでやってみようとお金を入れたらうんともすんとも言わず、付近に設置してあった呼び出し用ブザーを鳴らしても誰も来てくれなかったので諦めた記憶があります。
今ではその面影もなくなり、すっかりインスタ映えするスポットに変貌してしまいました。もう都内近郊であの雰囲気は味わえないのだろうか…と一抹の寂しさを感じていたところ、埼玉県は越谷レイクタウン内にあるナムコが似た空気を放ってくれていました!良かった!ただし規模がだいぶ違うので、やっぱり物足りなさはあります。本当にあの空間に戻りたければ車がないと行けないような所かもしれません。
駅名の改称がありますが、確かに「船の科学館」はもう存在しないんですよね。船が見えるから何となくそうだよなーとあまり疑問に思ってなかったのですが、もともと船の科学館は大きめのプールがあったりしてもっとファミリー向けに遊べる空間でした。今は駅で降りてもイベント用の大きな駐車場みたいなスペースくらいしかありません。
2020年の東京オリンピックに向けて、特にベイエリアはまた変わりつつあるようです。変化を楽しむのも良いですが、たまに懐かしむ心を持つのもまた良いです。
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